フランシスフォードコッポラが制作したカッツィ三部作の一作目の作品。アメリカの風景、街、そして人々の話。
序盤の資料映像のようなシーンは退屈したものの、都会の場面に切り替わってからは一気に中毒性が増して面白くなる作品でした。一応今作はドキュメンタリーですが、個人的にはノーマンマクラレンや伊藤高志といった実験映画的な作風に近いところがあったと思います。タイムラプスでの撮影は見ていて純粋に面白かったし、劇伴も素晴らしかったです。今作のテーマ的に、現代社会の映像を見て面白いと感じて良いのかは若干謎ですが、技術面に関する文句がほとんど思いつかなかった時点で、この映画はある程度成功しているような気もします。例えばテレンスマリックのツリーオブライフのSF映像も、これくらい目で見て楽しめるものになっていたら良かったんじゃないかって今作の鑑賞後にしみじみ思ってしまいました。因みにコッポラは、制作には携わっていない制作総指揮だそうです(？)
