年収5万

デビルの年収5万のネタバレレビュー・内容・結末

デビル(2010年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

示唆される悪魔の存在
過去の事件から問題を抱えているが、禁酒に成功している刑事
飛び降り自殺
故障したエレベーターの中で起きる事件

個人的には本当に面白かったし、
テーマを描写するためのキャラクター、シナリオ、ギミックが秀逸で、
かなり良作だと思った。

ただ画的な派手さは無いせいか、あまりヒットはしなかった模様。
小説で言えば短編小説のような小作品として観れば満足できると思う。

あとホラー映画というジャンルで観てしまうと、悪魔的な怖さと、いわゆる人怖のどっちつかずな感もなきにしもあらず。

以下ネタバレ

主人公の抱える問題と、
加害者だった男の問題、
そして悪魔という存在、
『赦し』というテーマ。

これらがよどみなく組み合わさってシナリオになっててすごい。

『悪魔は神の代わりに仕事をしている説』もあって、
主人公の刑事が怒りから脱し、犯人に赦しを与えるためにこの事件を起こしたとも考えられる
最大の罪人であるひき逃げ犯を処刑するシーンを、被害者遺族である刑事に見せるためにいろいろ細工してあの現場に呼び寄せたの、だいぶ優しい気づかいだなって思った。

また、別作品のネタバレになるが、
『スワンソング』という小説で、
悪魔が一人の少女を付け回し、物語の最後で対峙するんだけど、
悪魔が「言うな!やめろ!」と恐れた少女の一言、
「私はあなたを、赦します」
この一言で悪魔は滅する。

というのがあって、向こうの観念じゃ、『赦し』というのが宗教観念的に悪魔、悪心、などと対峙する一つの力らしい。
このへんは日本人には、言葉としては理解できても、
肌感覚ではなかなか分からない事かもしれない。民族感情に近いものがある。
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