この映画を観終わった時、
久しぶりに「映画」を観た、という達成感を味わった。
男尊女卑。
DV。
レイプ。
暴力。
動物解体。
蛆虫。
在日朝鮮人。
これだけのセンシティブな内容を余すところ無く表現し、巨大で素晴らしいオープンセットを用いて、金俊平という怪物とその家族の大河ドラマを作り上げた。
TVでは絶対に表現できない物語というものがある。崔洋一監督は見事に映画として表現し、その才能を最も発揮していたと思う。この映画に金を出したプロデューサーにも拍手を送りたい。
ビートたけしの演技力は、決して素晴らしいものではない。ただ、ビートたけししか出せない唯一無二の存在感は、この映画においても存分に発揮されていたと思う。
簡単には人に勧められないけど、グロテスク耐性スキルの高い映画ファンには観てもらいたい大作。