アラシサン弐

洲崎パラダイス 赤信号のアラシサン弐のレビュー・感想・評価

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)
4.5
こんな爽快な哀愁ある?

まず、売春防止法が施行される直前の遊廓の入り口にある屋台が舞台、っていうプロットだけでもう期待が膨らむ。

男女の価値観の違いが描かれてるけど、あんまり悲観的なすれ違いに感じなかったというか、むしろ個人的には「全然分かり合えない面白さ」みたいなものを感じた。

妻はさっさと働き口を見つけて手頃な金づるをひっかけ慎ましく生きてるのに、旦那は仕事にも乗り気でなくいつまでもウジウジしてる。でも離れてみると逆転して、妻は腑抜けてしまって、旦那は本気出す。

なんかうまく進んでいる時ほど、自分のことで夢中になってしまいすれ違ってしまうのはどことなく滑稽。
それと同時に、お金も仕事も宿もない方がどことなく二人が幸せそうに見えたのも哀愁がある。

原作読みたい!
アラシサン弐

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