囚人13号

洲崎パラダイス 赤信号の囚人13号のレビュー・感想・評価

洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)
4.5
洲崎遊郭の入口、隅田川を隔てた橋は渡らず止まれという赤信号。三途の川の向こうに広がるパラダイス(女にとっては地獄)は描写されず、外界の住民たちは現世と楽園を往来していく人々を見送るのみ。

大画面でもやっぱりスリムクラブ真栄田にしか見えない轟夕起子と新珠三千代という二人の女性は片方が幸せになれば片方が不幸となる運命共同体であり、ゆえに決して二組の男女が同一画面上に現れることはないし、終盤もある人物の死が描かれる瞬間に片側は力学的な吸引によって再会を果たす。

中江裕司の解説で川島雄三はルビッチ研究者でもあったという話を聞いて、足元への接写の多さはそうゆうことかーと納得しちゃった
囚人13号

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