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欲望のあいまいな対象の海のレビュー・感想・評価

欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)
3.6
何を見せられてるの?(良い意味で)て感じだった。
コンチータを2人の女優さんが演じているのは、男はコンチータを欲望の対象としての"女"として見ているため、コンチータの実態については興味がなく、見た目も若くて綺麗だったらなんでもいいため、実像の認識もあやふやということかな〜と思った。

コンチータがじじいを小悪魔的に惹きつけてはすり抜けを繰り返すのは面白いけど、結局戻ってくるんかい!そんなじじいは放っておきなさい..ってちょっとイライラしてた
お金目当てなのか、弄ぶのが楽しいのかに見えたけど、本当に好きな可能性もあるのかな..あのじじいを好きになる要素がひとつも見つからないけど..

誰もが結局自分が何を求めていて何がしたいのか不明瞭で、とりあえず人との関係性を繋ぎ止めておく。その自分でもよく分からない欲望の末、しっちゃかめっちゃかに生きていく皮肉さを描いているのかな〜

私の頭では理解しきれず、ブニュエルの映画は結局何が言いたいの?ってなるけど、何故か見ちゃう。皮肉に世の中を見ているところが共感しやすいのかも。
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