面白かったですね。
ガタガタな状態で始まった生放送のラジオドラマをなんとか完走させるべく様々な人間が動く群像ドタバタ喜劇ですが、まさに三谷幸喜って感じの作品でした。
個人的なピークは生放送が始まるまでの準備段階のところで、皆が好き勝手に要望して元の脚本からどんどんズレて放送開始時に最悪のスタート地点にもっていくまでの過程がめちゃくちゃ笑ったしワクワクしましたね。
やっぱ三谷幸喜作品の群像劇の空気感は好きですね。
正直最後に感動演出モードに切り替わって渡辺謙演じるトラックの運ちゃんがラジオドラマのエンディングで感動して号泣してる場面ではさすがに「嘘つけw」と思いましたが、作り手側に立った目線で楽しんだ観客へのサービスみたいなものですかね。
まあそれも込みで笑ってちょーだいってことかもしれませんが、あからさまに最後に急に感動が安っぽくなってしまうのもずっと通底してる三谷幸喜作品っぽいところでした。
もっとスマートにやろうと思えば出来るところをあえて照れ隠しみたいな部分もあるかもしれませんね。
久しぶりに聞いた細川俊之の声がやはり良かったのと、井上順のあの軽快さが良かったです。