最新作がかなり酷評されているということで、三谷幸喜作品No.1という呼び声高い監督デビュー作を初鑑賞。
すごいよかったです。
まさか西村雅彦に泣かされそうになるとは。
途中までは舞台臭がすごいワンカットのシーンとか、コメディ感ある台詞回しが結構きつくて、特に千本のっこのわがままぶり、それにより崩れ去っていく脚本、がいやもう全部この女のせいじゃん、としか思えなくて、辛いんだけど、唐沢寿明が摘み出されてからのブーストえぐい。
めっちゃしっかりとしたお仕事ムービーとして締め括らされるとは、思いもしなかった。この思いもしなかったところに着地させられる感じ、たまんない。
そしてうざくてうざかった西村雅彦と唐沢寿明が最後、続編について話すシーンもいい。
多くの人たちが関わって、ときにある人のわがままで都合を変えなきゃいけないこともあるし、ペコペコ周りに気を遣って言いたくもないことを言わないといけないし、自分のアイデアを全部変えられても、当たり前のように自分の名前がクレジットされる。それでも作り続けるしかないし、いつか良いものを作れた!と満足できるものを世に送り出せるかもしれないという西村雅彦のあのスピーチはあとあと考えると本当にいい言葉。
でもそうやってイヤイヤ作ったものを数年ぶりに見返すと、意外といいじゃん!とかなったりするからものづくりは楽しいんです、と思わされちゃう。
唐沢寿明かっけー。