このレビューはネタバレを含みます
ポジティブでポップでハッピーなミュージカル映画。主人公は波乱や困難に巻き込まれるが、無事にそれを乗り越えていく様子はファミリーで安心して見れる。
衣装も可愛く、愛嬌ある主人公と明るい雰囲気で軽やかに鑑賞できるし、見終わったあとの感情も爽やか。
ただ、おそらくその明るさの裏に重いテーマを孕ませたかったのだろうけれど、そのせいで歪になってしまった部分もあるかなと感じた。黒人差別というテーマ、容姿差別というテーマ、とにかくルッキズムに対してハッピーな描き方で解決していくわけだけど、実際その時代に行われていただろう黒人差別の深刻さを考えると些かハッピーすぎるような気も…。“理解ある白人のおかげで解決した”かのように映る展開に、ほんの若干、本当に言いがかりレベルでの不満を覚えた。
しかしそもそもこの映画自体が明るく前向きな作風であるし、ハッピーな映画に相応しい程度の悪人しか出てこないわけだし、これもまた現実とは違う映画の魅力なんだと思う。
