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ヘアスプレーのtakのレビュー・感想・評価

ヘアスプレー(2007年製作の映画)
3.7
いやー!実に楽しかった。映画館の椅子に座っているのが苦痛なのさ。それは、もう踊りたくて踊りたくて仕方ないから!一緒に映画館に出かけた友達は、もう本編始まったら椅子の背もたれ不要、座面も前半分しか要らないわっ!とばかりに身を乗り出している。僕も足は踏み鳴らす、首振りながら常にリズム刻んでる状態。もうじっとしているのがもったいないのだ。音楽好きなあなたなら、この気持ち、きっとわかるはず。

1988年のジョン・ウォーターズ監督のメジャー第1作が、ブロードウェイミュージカル化されてトニー賞を獲得するヒット作となった。本作はその映画化作品。場面の展開の早さと、舞台ではなしえないカメラワーク、映画ならではのキャストで実に楽しいミュージカル映画に仕上がっている。

女装のジョン・トラボルタとクリストファー・ウォーケン夫妻(!)。70年代末期の二人のかっこよさを知る人にとっては複雑な心境になること必至。トラボルタの太りっぷりに対して、ミシェル・ファイファーの激やせ振りには驚いた。まぁ役柄のためとは思うが、ちょっと首のあたりが痛々しい。でもファイファーはなかなかの怪演。公民権運動について描かれる部分がちょっと長めなのが、それまでの音楽三昧の疾走感を失わせてしまった気もするが、そこから先の怒濤の展開とクライマックスのYou Can't Stop The Beatにすっかり踊らされる。

劇場を出る頃には、おデブであることが実に健康で、むしろカッコいい思える。ラストシーンで抱き合う二人、ニッキー・ブロンスキーの二の腕の太さは、しばらく目に焼き付いて離れない。若手キャストで一番気に入ったのはアマンダ・バインズ。水色のマーメイドドレスに身を包んで登場したラストには、ちょっとクラッときました(惚)
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