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デッドマン・ウォーキングのMiYAのレビュー・感想・評価

デッドマン・ウォーキング(1995年製作の映画)
4.0
冤罪が逆転したりとかいう派手な展開のある映画ではありません。静かだけどエモーションがみなぎっている。そんな映画。

主人公である修道尼の視点での死刑反対意見、被害者の家族の視点での死刑肯定意見をバランスよく描き、「そして、あなたはどう考えるの?」と問いかけてくる。なかなかキツいです。ショーン・ペンの死刑シーンはリアルすぎて(薬剤投与による安楽死)、これ見たら落ち込むこと間違いなし。

死刑囚のショーン・ペンの、反省してるんだか開き直ってるんだかわからない煮え切らない態度にはイライラさせられますが、死の恐怖に直面して揺れまくっている男の姿としては、これが「リアル」なんでしょう。そもそも彼を助けようとするスーザン・サランドンだって、自分の行いが正しいのか揺れまくっている。彼の死刑が正しかったのか、すぱっと割り切れる答えもありません。これもまた「リアル」なんでしょう。
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