フェデリコ・フェリーニ監督のサーカス愛、ピエロ愛が爆発した作品です。
『チャップリンサーカス』と双璧をなす、映画史上屈指のサーカス映画で、演者のドキュメンタリーから公演に至るまで、いわゆるバックステージものとしての面白さもあります。
フェリーニ監督というと、心理的リアリズモで内面を可視化したり、想像力が炸裂したある種の難解さのある作品もありますが、本作にはそれがなく、画面の凄さが際立ちます。
ドラマ的には若干他の作品と比べると物足りないかもしれませんが、視覚的な面白さから考えるとフェリーニ監督入門として良いかと思いましたね。