スローモーション男

フェリーニの道化師のスローモーション男のレビュー・感想・評価

フェリーニの道化師(1970年製作の映画)
4.5
 フェデリコ・フェリーニが、サーカス愛を存分に描いたドキュメンタリーとフィクションを織り交ぜた映画

 またこの頃の内容はないが、映像はド派手なフェリーニ節全快で楽しかったです。
 それとフェリーニ自身が登場し、完全に失われてしまったサーカス文化、その象徴だった伝説の「白い道化師」を探していくという取材スタイルです。 
 後の『ローマ』でも失われていく文化をもう一度発掘、再現しようとするところにフェリーニの芸術思考が垣間見れた。

 そのせいか、ずっと取材と映像による再現の繰り返しで映画としてはストーリーが弱いと思いました。
 フランスの映画監督ピエール・エテックスが登場したのは胸アツでしたが!

 またラストシーンの道化師たちの曲芸は素晴らしく、ここでものすごいカタルシスが味わえます。
 真相にはたどり着けなかったが、映画を通して古びた文化が復活したのでした!
 
 ダメかもですが、YouTubeに全編があります。