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マッチ工場の少女のbのレビュー・感想・評価

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)
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チャップリンは遠くから撮れば喜劇に近くで撮れば悲劇になるといったけどアキのカメラと被写体の距離は遠いわけでもないし近いわけでもなく、その間をちょうどとってくる
起こってることはかなり酷いのに悲劇っぽく捉えられないことが一番の悲劇といわんばかりの視点はアキ独特のもの
一方で被写体のやってることに共感させたいのか、疑問を覚えさせたいのかは定まらず訴えかける力は弱い
相変わらず苦行だった
この映画に出てくる男はクズだけど彼女もどこかおかしいところがあるかもしれない。
バーで静かにからんできた男の飲み物にも「あなたも死になさい♪」みたいな顔で殺虫剤をニコニコしながら入れるシーンは普通に怖い

確か日本のキャッチコピーは「私って不幸」
自己憐憫の裏に彼女の残酷さが見え隠れするけど多分着けた人も分かってつけてる
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