さるのこしかけ

マッチ工場の少女のさるのこしかけのレビュー・感想・評価

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)
2.5
セリフを排除した淡々黙々な演出。
心情や状況をBGMで語らせて不足を補う。

トータリティーを保たせたまま終わるので気づきにくいけど、ラストは無理やりな感じがした。
生きる希望が失せるのは判るけど、なぜ自殺ではなく凶行に走る?

そのまま自殺では盛り上がりに欠けるし、「劇的を淡々と語る」監督の個性を際立たせるには凶行が必要なのも判るけど。
ご都合主義で安易というか、必要性は認めるけど必然性に乏しいか。
凶行へ駆り立てるくだりは、淡々ではなく、切々と描いてほしかったかも。