ジム・トンプスン原作(ドナルド・E・ウェストレイク脚本)という事で見たのにも関わらず、後半ちょっと拍子抜けしてしまった。詐欺師3人とか聞いてしまうと、どうしてもコンゲーム調の騙し合いを期待してしまう。
そこら辺の先入観を無くして考えると登場人物たちが剥き出しの欲望をぶつけ合った挙句、突き抜けてブラックジョークのような終わりを迎える……という非常にトンプスン的な話。同じ原作者の「ゲッタウェイ」よりもトンプスンらしさという意味では上だろう。それなら原作で読んだ方がいい気がしないでもない……が、中々面白かった。前半スローだったのが惜しいかな。
キャストを見て気付いたけど、マイラが「20センチュリー・ウーマン」のお母さんだったのはイメージと違ってて驚き。リリーは「女と男の名誉」のメルローズに引き続き顔が怖い。