中庭

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人の中庭のレビュー・感想・評価

2.0
シリーズの冠を間借りし、アルフォンソ・キュアロンの作家性がにじみ出る。後景に多くの主要役者が写り込む、狭いながらもダイナミックなシークエンス・ショットや、何度も窓ガラス・鏡ごしに現れるダニエル・ラドクリフの陰鬱な表情。起伏を排したナラティブの不気味な冗長さ、突如用いられる古典的なコメディ・モーション。スクリーン上を錯綜する作家のインモラルな欲望が視認される奇妙な一本。いつまでも曇りか夜が続くのもシリーズを通してかなり特徴的だろう。
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