ヒロ吉

トガニ 幼き瞳の告発のヒロ吉のレビュー・感想・評価

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)
4.4
U-NEXTにて字幕鑑賞。

あらすじはソウル市から恩師の紹介で霧が深く肌寒い田舎町ムジン市にある聴覚障害者学校”慈愛学園“に赴任してきた美術教師カン・イノ。
しかし、その学校は学校ぐるみで虐待を繰り返す所であった。
イノは人権運動センターの教員ソ・ユジン達と協力して裁判へと持ち込むが…というもの。

予告編からダメージがデカく今まで避けてきたけど、やっとこそさ観た…
2005年に起きた実話を基にした作品。

性的虐待を受けた男児が自殺するショッキングなOPから始まる

殴る蹴ると暴力は日常茶飯事
躾と称し、洗濯機に顔を押し込む
他の先生は誰も助けようとしない

加害者全員気持ち悪いし、めちゃくちゃ憎たらしい
女の子が襲われる場面はやり過ぎやろ!!っていう攻めた描写でマジでキツイ…
逃げ込んだトイレで上から覗き込むキツさときたら…
浴室でも舐め回す様に触ったりする場面もキモクソ

”自由 平等 正義“もクソもない腐敗した権威
教育庁、市役所、警察とたらい回し
無責任な大人達
知的障害を持つ親と立場の弱い子を狙った卑劣さ
被害者達を傷つけるセカンドレイプ
弱者を徹底的に痛め付ける構造がいかにも韓国映画らしく終始精神的ダメージを与え続けられた

唯一の救いは声が出ない子供達の心の声を聞き行動に移した先生と教員達…

子供達の鬼気迫る演技がとても素晴らしかった

忖度無しに描き、最終的には国の法律をも変えた今作に韓国映画の強さをヒシヒシと感じさせられた。
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