takanoひねもすのたり

黒猫・白猫のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

黒猫・白猫(1998年製作の映画)
3.4
再鑑賞。

エミール・クストリッツァ監督のセルビア産ロマンチックブラックコメディ。
天井から猫が落ち、死人が生き返り、肥溜めに人間が嵌まって大団円になるというw

ドナウ川東部セルビア近くのブルガリア国境付近に暮らすロマ一族。
密輸で生活する男マトゥコは賭事好きのろくでなし、その息子で生真面目なザーレ、その祖父、新興ギャングと地元のゴッドファーザーが絡んでくる人生騒狂詩。

全編が賑やか。
タイトルの黒猫(雌)白猫(雄)を始めアヒルが沢山、豚、山羊、犬等動物達がしょっちゅう画面に居る、登場人物達はみな生命力に溢れてて口はマワルしくせ者揃い。
そして口琴?(びょんびょん鳴らしてた奴)や楽隊の演奏など切れ間なく流れる音楽。

善悪や強度の差はありつつ、登場人物みながみな生き馬の目を抜く精神で、親だろうが子だろうが孫だろうがとにかく生きることに逞しい、若い世代が青く元気、中年は利(お金と色恋)にギラってて老年は狡猾という年代による顔つきの違いにも味がある。

向日葵畑での例のシーン、覚えてた映像より健全だったため、どこでどう記憶を改竄したんだろうと……おかしい(私の頭が)w