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金田一耕助の冒険のAONIのレビュー・感想・評価

金田一耕助の冒険(1979年製作の映画)
3.0
ナイトフィーバーする金田一耕介。 原作者の横溝正史を担ぎ出して、「私はこんな映画だけは出たくなかった」と言わせるギャグセンスが好き。

1970年代後半カルチャーにどっぷり浸かる金田一耕介。ディスコやローラースケートを興じ、挙句にコーヒー「マキシム」のCMや『人間の証明』のパロディを作っちゃう悪ノリぶり。
後のアニメ『うる星やつら』にも通じる「ごった煮」感覚。 冒頭で有名な言語学者・金田一京介に間違えられる件など、ダイアローグ・ライターとして参加した、つかこうへいらしいブラック・ユーモアが散りばめられている。

東映時代劇の二枚目スターだった東千代之介の怪演(明智小十郎という古美術商役)が凄いっす!
特別にゲスト出演してくる豪華俳優達の使い方も、徹底的にパロディー・シーンへの起用という凝りよう。三船敏郎(8mm映画の中の金田一役)や岡田茉莉子(『人間の証明』のパロディ)も凄いが、ドラキュラ役で『血を吸う』シリーズの岸田森の登場がツボだった。
角川春樹社長も名演技です。
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