ハレンチ学園在学生

女のみづうみのハレンチ学園在学生のレビュー・感想・評価

女のみづうみ(1966年製作の映画)
3.5
川端康成の原作は知らない。不倫の戯れに女(岡田茉莉子)の裸体写真を撮る男。そのネガが入ったハンドバッグを暴漢に投げつけて紛失した女に架かる電話。何かで見たような話ではある。ネガをもとに女に近づく男(露口茂)との逢瀬となるのだが、もともと肉体的には充たされていないのだからおかしな話になってくる(岡田の夫は芦田伸介)。DVD特典の予告編を見ると、女の充たされない性をみづうみに例えていて(砂漠で落ち合うシーンがあるがみづうみより砂漠のほうがふさわしいのではと思ってしまった)そういう意味なのかと感じだが、ストーリー的にはどうってことはない。驚かされるのはやはりショットの構図だ。特に地下鉄の階段を降りる岡田を俯瞰で捉えるショットが素晴らしい。開巻いきなり「松竹映画」と出てくるのにはいささか面食らったが、まだ松竹時代の映画だったのだな(松竹ヌーヴェル・ヴァーグ!)。