紅梅シュプレヒコール

ロード・オブ・ザ・リングの紅梅シュプレヒコールのレビュー・感想・評価

ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)
4.0
J・R・Rトールキン原作の「指輪物語」をピーター・ジャクソンが監督し、大ヒットを記録した傑作ファンタジーシリーズの1作目を鑑賞

今シリーズは1作が約3時間にも及ぶ長尺である上に前日譚を描いた「ホビット」シリーズも存在し、決して気軽に手を出せる作品ではなかったが為に長らく放置してしまっていたのだが、ドラマシリーズ「力の指輪」が配信間近になったこともあり、このタイミングを逃すと一生観そうになかったので重い腰を上げて今作を見ることにした

今更面白さや魅力を語る必要もないだろうが、一応観た作品は言語化することにしているので軽く今作を観た感想を纏めてはおきたいと思う

率直な感想としては、3時間にも及ぶ長尺に耐え得るかどうか不安な気持ちを抱いて鑑賞に挑んだが、そんな不安は杞憂でしかなく、退屈することなどなく気付けばエンドロールを迎えているほどにドラマチックでスペクタクルに溢れた見事な作品であった

主人公を特殊な能力を持たない普通のホビットにしていることで、今作で訪れる様々な危機はよりハラハラするものとして機能しており、見応えのある展開を演出しているのが良い(冒頭での酒場に行く場面ですらハラハラした)

襲ってくる危機に対して気丈さで立ち向かう主人公を応援する気持ちは物語が進んでいくにつれて高まっていくし、それを支える仲間達の一挙一動にも感情が動かさせられた

キャラクターを動かすのが非常に上手く、世界観の構築やキャラクター描写だけを見てもトールキンの作家としての偉大さが分かる

そして、映像化困難であったであろう「指輪物語」を見事ビジュアル化したピーター・ジャクソンや関わったアーティストの面々には尊敬の念を抱く

まだ長い旅は始まったばかりだが、これからどういった冒険が展開していくのか見届けたいと思う