指輪物語。何回見ても覚悟がいる。
1本3時間×3部作という物理的な覚悟と、指輪物語の壮大な物語の中をちびっこいホビット族の少年達が運命を全うするその果てしない旅路と勇気と覚悟にこちらも身をもって応えないといけない気がする。
それほどにその“曰く付き”のたった1つの指輪に秘めた力。それを求める影の強大な力とそれに抗うホビットとその仲間たちの旅の序章。
序章にしてこの重さ。フロドが荷なうことになってしまった“重荷”。計り知れない。
それを支えるサム。彼はこの物語の最後の最後まで献身的で破滅に追い詰められるフロドを幾度となく救う、まさにフロドの守護者。頼りない小太りがこの物語には欠かせない。
人間の王の末裔アラゴルンことヴィゴモーテンセン、軽やかで冷静で弓の名手のエルフことオーランドブルーム、炎の魔法使いガンダルフをイアンマッケラン、彼らを筆頭にか弱きホビットの脇を固める心強い仲間たち。フロドの使命を代わることはできないが、どんな苦難にも立ち向かい、決して諦めない仲間たち。
ただただSFファンタジーの一言で片付けられない夢と感動と恐怖と覚悟が入り混じる最高の物語。
何回観ても、何年おきかに必ず衝動的にこの長い長い旅路を堪能したくなる。フロドの前途多難な旅と彼の成長と覚悟を観たくなる。
長編系ファンタジーの最高峰。
