垂直落下式サミング

ジャッカス3Dの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

ジャッカス3D(2010年製作の映画)
5.0
MTVの負の遺産!奇跡の傑作ここに完成。
よく頭を空っぽにしてバカ映画をみて笑おう!なんてことを言うが、このシリーズは観る側が意識して心掛けることなどない。みていれば自然とIQが削り取られる鉋のような作品である。
相変わらずネタのほとんどはチンコか、ゲロ、ウンコ関連であるが、今回はちゃんとそれが映像的な見せ場になっていることに感心してしまった。
いきなりカマシすぎるとパンピーにドン引きされるということに劇場版1・2で気がついたのか、バライティ番組のドッキリのような企画から徐々にギアを上げていくよう配慮しているし、今回は第三者が実害を被るようなドッキリはないので、ジャッカスバージンにも嬉しい親切設計。今からジャッカスを知りたい人に「まずはこれから」とおすすめできるとは、嬉しさのあまりカウパーが漏れそうだ。
特に見事なのは、真っ白な扉を開けて各人お気に入りの衣装に身を包んだメンバーが降臨するオープニングと、相も変わらぬ雑なフィナーレ。3D効果を意識しているためか、動的な映像表現としてある種の神々しさすら感じる名シーンである。
そして、命がけ(衛生面)な男のスタント。ここまで排泄行為を美しくとらえた作品があるだろうか。肛門から飛び出していく様子を横からスローでとらえた場面、仮設トイレが中を舞いスティーボーとともにシェイクされる場面など、なかなかどうして美しい。特にウンチージャンプは一度みたら忘れられない映像になるだろう。
ゴミなことをしているのに、大の大人が「フォオオオオ!」「イエエエエエ!」と仲間の健闘を称えてゲロを吐きながら喜んでいるのを観ると、こっちも嬉しくなっちゃう。そんな映画だ。
こんなやつらがいる。こんなことをしながらへらへらしている。だから僕も何となく生きてみよう、もっと遊ぼう、もっと笑おう、ああ、そうか、そうだよ、世界は素晴らしいんだ。それなら僕も頑張れるはずだ。糞尿を受け止めた手で背中を押された気がした。ここが駅のホームでないことを願う。


推しはスティーボーとクリス。

好きなネタ
・ジェットエンジン
・ローラーバッファロー
・ミゼットプロレス
・ディルド発射
・チンコプター
・ゴリラ襲撃
・チンコノック
・ウンチージャンプ