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肉弾のKHのレビュー・感想・評価

肉弾(1968年製作の映画)
4.0
新文芸坐にて

戦争、不条理、不条理、青春!って映画。
戦争って時代によって認識が変わっていくものなので、この時代(戦後20年)の認識のリアルが感じられた。
モノクロの邦画というと、黒澤や小津みたいな所謂名画といわれるものしか観たことなかったため、どう展開していくのかドキドキしながら楽しめた。(この作品が名作でないというわけではない)
戦争という現代から見たらあまりに異様で死と隣り合わせた空間に閉じ込められることで逆説的に生を感じたり、主人公の親から受け継いだ象徴的な拳銃があまりに滑稽に壊れていく様を見ると、皮肉的だと感じた。でもあまりに空虚すぎる世界で生きる人たちが魅力的にも感じた。
とりあえず主人公みたいに戦争という不条理や青春に馬鹿野郎って叫びたくなる映画だった。
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