Gong

タンポポのGongのネタバレレビュー・内容・結末

タンポポ(1985年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

トラックの運転手二人がラーメンの食べ方の本を読んでいるとラーメンが食べたくなった。我慢できなくなり、近くのラーメン屋へ入る。するとひょんなことからそこの女店主にラーメンを教えることに。

出てくる食べ物、ラーメン、オムライス、アイス、そば、焼肉、炒飯全て美味しそう。
チャーシューネギを細切りにし、他の具と炒めてごま油をひとたらししたラーメンも美味しそう。

ホームレス達の仰げば尊し。歯医者。自然食で育ててますとぶらさげた子供。お爺さんが詰まらせた餅を掃除機で取る蕎麦屋。お風呂でたんぽぽの下着を見てしまう吾郎さん。桃やチーズ、パンを潰すお婆さんとそれを追いかけてハエ叩き出て嬉しそうに叩く店員。詐欺師の金を逆に取るお爺さん。寝込んで死にそうな妻に、死ぬな、晩飯を作れと言い、妻は炒飯を作った途端死ぬ。それを泣きながら食べる家族。何だか不思議で可笑しい描写が沢山ある。

間に出てくる、格好良くしたカップルが謎。食べ物使いながらエッチするところがすごかった。

山崎さんも伊丹さんの作品毎度ながら超良い。
昨晩、「ラーメンの丼をこう最後までスープを飲み干したら母ちゃんの勝ちなんだ」と言って作ったラーメンを、全員が無言で丼をあげ、最後まで飲み干したシーン。やっと行列ができるラーメンが完成した。
改装された店内は真っ白で、洒落っ気のある店に。
ラーメンが成長するにつれて息子も喧嘩で勝てるようになり、いじめっこ達と仲良くなった。

店が開店して、お客さんが沢山入る。たんぽぽのラーメンをつくる手つきも全然はじめとは違う。お客の顔もちゃんと見てる。
関わった人が順々にお店から出て行ってしまって、最後にゴローさんがたんぽぽを見つめ出て行くシーンは少し寂しい。店は行列だ。ゴローさんは、元のように、トラックへと戻る。

最後にお乳を飲む赤ちゃんとお母さんが映し出される。これは何を意味しているんだろう?すごく美味しそうに、ごくごく。
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