バスター・キートンが家の前に立っていて、家の壁が一気にバーンと倒れるシーンが最高だ。
ちょうど小さな窓のところにキートンが収まるので、怪我をしていない。計算し尽くされた命懸けの撮影によって、ナンセンス(無意味)な喜劇が出来上がっている。
叙情的なチャップリンと違い、ポーカーフェイスを貫き、まったく無意味な大仕掛けのドタバタを魅せるキートン。
ほかの映画でも汽車が壊れたり幽霊が出たりするが、とんでもないことが起こりながらも、キートンは無表情のままで、とにかく事態解決のため逃げたり走ったり何かを直したりする。それがいい。