「奈落をのぞき込むと 奈落と目が合うよ」
今は亡きヒース・レジャー主演のオカルト・ホラー。
自分の師である大司祭の不審死の真相を探りにローマへと赴いた若き司祭アレックスが現地で出会った謎の男。彼は長い間こなしてきたある仕事が嫌になり、アレックスを無理やり後継者にしようともくろむ。
本作は、製作過程でスタッフが事故にあったり、宣伝担当者が失踪したりで、5回も公開延期されたといういわくつきの一本。
はっきり言って怖くない。なので、中身で勝負するよりも、そんな風に、いかにも「映画自体が呪われています」的な謳い文句をあえて用意して話題を取ろうとしたのかも。
雰囲気とテーマは悪くないと思うのだが、全体的にイマイチ。大事なことなので二度言いますが、はっきり言って怖くない。ホラーでこれは致命的。宣伝担当者の失踪原因はそこにあるのでは……。
そもそも邦題もおかしい。『悪霊喰』じゃなくて『罪喰』の方がしっくりくる。