イチロヲ

赤い縄 〜果てるまで〜のイチロヲのレビュー・感想・評価

赤い縄 〜果てるまで〜(1987年製作の映画)
4.0
サディズムを抑圧させたままで新婚生活を続けている青年(阿部雅彦)が、手首に縄の跡がついているOL(岸加奈子)を目撃してしまう。石井隆の原作・脚本を映像化している、日活ロマンポルノ。

精神的充足をもたらしてくれる女性「名美」と遭遇したことにより、人生が破綻へと導かれてしまう、いつも通りの石井隆ワールド。アブノーマルを嗜好する人間の生態がフィジカルに描かており、思わず「頑張れ!」と声がけしたくなってくる。

嫌がる妻に対してビニールテープで実践する段階から、名美に対して本格的な緊縛を施す段階まで、多種多様な緊縛のバリエーションを魅せてくれる。ただし、開脚状態での緊縛とロウソク責めがメインであり、浣腸などの羞恥プレイは登場せず。

「ただヤッて、終わって、それだけで愛し合ってるみたいな関係」に疑念を抱いている青年が、ヤラない凌辱プレイに没入する。この倒錯世界が、たまらなく面白い。女優陣の被虐演技にもサムズアップ。
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