前にどこで観たかも思い出せないほど久しぶり。1972年の日本映画の流れ『女囚さそり』『子連れ狼』など劇画の映画化ブームに位置する作品。
初めて観た時は、これはヒドい。中平ともあろう監督がと絶望的気分を味わった。
しかし二度目は意外と許せる。腐っても中平康。近代映画協会が新藤兼人脚本、中平康演出で東宝から下請けした。有名俳優はほとんど登場せず。日活時代の無国籍アクションを彷彿。悪くなかった。
女優ではリカの祖母に田中筆子、少年鑑別所の所長に東恵美子、売春アパートのおばさんに初井言栄。男優ではリカが惚れる鑑別所の医師に青年座の津嘉山正種、ベトナムへ日本人女性を売る悪玉のボス大友純、謎の中国人・内田良平と、見ようによっては、なかなか渋いキャスティング。
