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処刑の丘のyuzuのレビュー・感想・評価

処刑の丘(1976年製作の映画)
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こりゃすごい。今までこれを観ずに生きてきたのを後悔するレベル。
以前シネマヴェーラでソヴィエト映画として上映されててその時は見逃しちゃったんだけど、今回はウクライナ映画として上映された。

監督、なんと「炎628」のエレム・クリモフの奥さん!しかも題材が両方ともパルチザンもので、ともにこの世の地獄を見せてくれる。しかも両方とも題材だけでなく色々な面で共通点多い。特に音の使い方。不穏さMAXで死ぬかと思った。

戦争モノだけど、戦闘シーンはそんなになく、しいていえば冒頭が一番派手かな。とはいえそういうのを売りにはしないし、何と言ってもその戦闘シーンの上にクレジット載せるという意地の悪さ。
死を目前に控えた人々の様子も凄まじい。お母ちゃんの「私も助けとくれ!」のとことかもう絶望。それを見つめる女の子…。
とにかく観てる最中ひたすら死にたくなるという素晴らしい映画。

そういえばこれベルリンで金熊賞とのこと。こういう題材でもきちんとした評価下すドイツ。ウクライナにヒトラーと昭和天皇並べられてキャンキャン吠えてたどっかの国とは大違い。

それにしてもソヴィエト(ウクライナやジョージア等含め)の戦争映画は良作揃い。
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