クリストフォルー

螢川のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

螢川(1987年製作の映画)
4.1
最初に映画館で観たときは、まさにバブルの最中で、昭和30年代の北陸を舞台にした少年の成長譚という地味なストーリーを、川北紘一の特撮が救っているという感じだったが、それなりに感動し、パンフレットの他にサントラ(LPレコード)盤も買った憶えがある。メインテーマ曲とヒロイン(沢田玉恵)の声は、30年以上経っても鮮明によみがえるからコワイ。
いま、もうひとつのストーリーである重竜(三國連太郎)と千代(十朱幸代)の物語に気持ちが寄せられる年齢になると、あらためて、内容の深さに驚く。関根(川谷拓三)とその息子の話や、わずかの登場シーンで映画をさらう奈良岡朋子の演技には、30年前にも泣いた気がする。ちゃんとリマスターして残してほしい秀作だ。
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