ま

紀子の食卓のまのレビュー・感想・評価

紀子の食卓(2005年製作の映画)
2.9
園子温監督、吹石一恵、吉高由里子主演。「自殺サークル」の続編となる日本映画。

妄想系・ちょっと腐女子の臭いもプンプンする女子高生・紀子(吹石一恵)がブツブツと心の声を呟く。田舎で育った紀子はごく普通の家庭に生まれ成長していくが都会に憧れを抱く。

やがて「廃墟ドットコム」というサイトにのめり込み、「ミツコ」という架空の人物になりきりそこの住人になる。また、そのサイトのカリスマ的人物「上野駅54」という人物に憧れ、彼女に会いに行くため本当に家出をしてしまう。

上京し、上野駅54(つぐみ)と無事に会うことができ、彼女と交流をもつようになった紀子(ミツコ)。完璧な彼女にますます魅了されていくのだが…

全体的に"平成感"が凄い。時代を感じる見た目や服装、パソコンなどなど。今ではスマホ一個で簡単に出来ることも当時はPCでサイトにログインして書き込みしてメッセージ送信してみたいなやりとりがなんか懐かしい。

主人公の根暗っぽいキャラクターはなかなか魅力的なんだけど上京してからは結構あか抜ける。姉(吹石一恵)、妹(吉高由里子)、父の視点などそれぞれのドラマがあるところも良かった。上野駅54も美人で魅力的なんだけどなんか"変"。魔性というかかなり"変"で徐々に正体が明らかになる。。

前半~中盤ぐらいまでどうなるんだろうって感じでなかなか面白かったが、後半ちょっといくらなんでもそれはないだろう~という非現実感とちょっと長い。疑似家族なのか、本当の家族か分からなくなるところは良かったが、ラストに向かう展開がイマイチ。

最後にどうでもいいこと。吉高由里子のことが好きと思われる男子が彼女を追いかけるシーンで「ちょ、待てよーーー」ってキムタクかとツッコミたくなった。あとシャボテン公園は良い観光地です。
ま