あかの

デンデラのあかののレビュー・感想・評価

デンデラ(2011年製作の映画)
2.6
舞台はいつで何処なのか。デンデラと言えば、遠野のデンデラ野が思い浮かぶが、岩手に羆は生息をしていない。羆に襲われたということは、北海道か。登場人物達の姓名が和名だということは、明治の開拓民なのか。しかし、果たして明治期の北海道に姥捨山の文化はあったのか。
登場人物達の中で唯一共感をすることができたのは、デンデラの安定に注力をすべきだという建設的かつ合理的な主張をしたマサリだけだった。村を恨む気持ちは分からなくはないが、男衆はともかく、女衆は己の来し方の姿でしかないだろうに。
熊の着ぐるみ感や、老人の脚力で熊から逃げ果せるリアリティの無さ等、諸々気になる点もあった。
唯、これだけの大女優が一同に会する作品というのも然う然う無いだろうから、そこだけは見応えがあった。
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