なろ

東京物語のなろのレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
2.5
尾道を訪れた時、映画博物館のような場所でこのポスターを見かけた。広島なのに、東京物語とはどういう事なのか。ポスターの若い女性と、お年寄りの関係はなんなのだろうか。どこか引っかかったまま、なかなか観るには至らなかった。

自分たちの育てた子供達の家を訪れるも、いまひとつ歓迎されていない事を肌で感じとり、おそらく今まで苦労して生きてきたであろう老夫婦の行き着いた、幸せとはなんなのか、家族とはなんなのか、と思いを巡らすその表情が、見ていてなんともやり切れない気持ちになる。

自分自身、老いることに恐怖している。
それは、こんな未来を想像してしまっていたからかもしれない。
そんな時、自分たちのことを思ってくれる人が、家族であれ、血のつながりのない人であれ、誰か一人でもいたのなら、それはとても、とても幸せなことなのかもしれない。
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