和製ジャックニコルソンです

東京物語の和製ジャックニコルソンですのレビュー・感想・評価

東京物語(1953年製作の映画)
5.0
お恥ずかしながら初小津安次郎監督作品でした。

物語にあまり波がなく会話が多いので眠たくなると聞いていましたが、そこはジム・ジャームッシュに鍛えられていて全然大丈夫でした!

ヨーロッパの映画のようにオシャレな街並みでもないし、モノクロだから色で鮮やかさを表現することも出来ないのに、今まで見てきた作品の中でいちばん美しいなと感じました。
※美しいだけじゃなくてちゃんとそのアングルやものの配置にえげつない意味が隠れてたりするのが凄すぎて震えました。

個人的には、冒頭でお父さんとお母さんがパッキングしている間から近所のおばはんが映るアングルだったのに、お母さんが亡くなった後は同じアングルなのにお母さんが居なくて、そこで「急に一日が長く感じます」ってセリフがあってもぉ完璧やん!ってなりました。

どれだけ時が過ぎても変わることの無い人と人の関係を題材にしていて、この芸術性があるからこそ長く愛されてる作品なんだろうな…最高!