Jimmy

眼の壁のJimmyのレビュー・感想・評価

眼の壁(1958年製作の映画)
3.3
新文芸座で鑑賞。(松本清張原作映画の2本立て)

ある会社の課長が、3千万円の融資を受けるところ、3千万円の小切手を持ち逃げされて自殺するところから始まる。

舟坂という男が「政界ゴロ」とのことで、自殺した課長の部下(佐田啓二)が事件を追う。
そして舟坂という人物の周辺を探るうちに、元刑事がバーテンダーに射殺されたり、死んだ課長が融資を頼みに行った金融業に居る女など、次々と人間関係が描かれるが、途中で殺人犯バーテンダーと金融業者に居てバーに出入りする女は兄妹ではないか、とわかってしまうあたり、物語としては脆弱感あり。

また、舟坂という男の代理で出てくる男が実は舟坂ではないか、というのもわかってしまうのも、物語的に判りやすい感あり。

銃撃戦と、硝酸に飛び込む舟坂は、サスペンス映画というかアクション風であり、こうした展開もありかな、と思う。

ただ、この映画、全体的に物語が推理小説らしからぬ分かりやすい展開、出演者も佐田啓二以外は魅力的な俳優があまり登場しないのが惜しい。

そんな中で、左卜全は絶妙の演技をみせてくれた。
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