Pelo

スレッジのPeloのネタバレレビュー・内容・結末

スレッジ(1969年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ジェームス・ガーナ―主演のマカロニウエスタン作品。この映画が撮られた1969年頃はハリウッドの売れっ子がマカロニウエスタンに出演する流れがあり、「大脱走」に出演していたチャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンがマカロニウエスタンに出演。

その流れで大脱走組のジェームス・ガーナ―にも声がかかったのかもしれませんね。ジェームス・ガーナーの西部劇といえば「夕陽に立つ保安官」「墓石と決闘」という少しコミカルで優しい男のイメージ。しかしこの「スレッジ」では全くの別人。

バート・レイノルズのような髭をたくわえて荒々しく撃ちまくる無法者。しかし、人物描写に問題があるかな〜。無駄な殺しが多いのでなかなか感情移入しにくい人物になっています。

マカロニウエスタンでは人間の命の重さは3グラムくらいなので仕方のない事ですが、それでも主人公がそれをやってしまうとねぇ、、、フェルナンド・サンチョが主人公みたいな状態になってしまいますからね。

でもこの映画は面白い。30万ドルの砂金を盗むために敢えて捕まって刑務所に忍び込み、囚人500人を解放してパニックが起きてる隙に金庫の中の砂金を強奪するという計画はドキドキさせてくれます。

それと、この映画の一番のハイライトはスレッジの恋人リアを演じたラウラ・アントネッリという女優さん。まあとにかく美しい!マカロニウエスタンは正統派ハリウッドウエスタンと比べると女優が綺麗。イタリア人が演じているので当然といえば当然なのですが、このラウラ・アントネッリは強烈に美しい。「ウエスタン」のクラウディア・カルディナーレ級ですね。

最後はこの彼女に「黄金よりも愛が大切なのよ」とか教えてもらい、改心して街を去っていく、、、みたいにまとめてますが、、、いやいやいや、、、殺し過ぎだから

それでチャラにはならんからね~。保安官も町の人も仲間もみんな殺しておいて最後に、でもこの人改心しました、、、って

でも面白い映画です。
冒頭のオープニングのシーンでテーマ曲が流れるのですが、その歌詞にこれから起きるであろう事が全て詰まってます。いきなりのネタバレですからね。笑

「黄金に狂わされた7人の男」「他人の黄金に呪われる」「そして一人になった」みたいな歌詞が流れます。

正式にはマカロニウエスタンとはいえない作品ですが、ていうかマカロニウエスタンにそもそも正式があるのかというのも問題か。。。

でも面白い映画です。
 
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