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THE CROW/ザ・クロウの消費者のレビュー・感想・評価

THE CROW/ザ・クロウ(1996年製作の映画)
2.7
・ジャンル
ダークファンタジー/アクション/リベンジ/アメコミ

・あらすじ
デトロイトの荒廃した故郷を出てロサンジェルスのある街でタトゥーアーティストとして活動するサラは近頃、親子が殺される奇妙な悪夢に悩まされていた
それは亡き恩人エリックと同じ様にカラスに導かれ1人の男が蘇る予兆であった
男の名はアッシュ、しがないマジシャンであった彼は息子ダニーと共に街を取り仕切るギャング、ユダの手下達の殺人の目撃者として殺された人物である
無敵の力を手にした彼は息子の仇を討つべく報復を開始
しかし彼の存在は予言者シヴィルによってユダへと早々に知れてしまい…

・感想
ブルース・リーの長男ブランドン・リーが撮影中の事故で亡くなった事により彼の遺作となったジェームズ・オバーによる同名漫画作品の実写版
今作はその続編として舞台をデトロイトからロサンジェルスに移し製作された
主人公は変わっているが前作の少女サラが大人になりヒロインとして登場する

1作目のブランドン・リー版があまりにもハマり役で映像の世界観も素晴らしかったのもあり、それを超えてくる事はなかったけど想像よりは悪くなかった
前作の主人公エリックがロックミュージシャンだったのに対し、今作のアッシュはマジシャンでありギミックやキャラが若干変わっていて差別化出来ていたのも良かったポイント
ただそれだけに戦闘にマジックが活かされたりしていたら尚良かったかなぁとは思う

またギャングへの復讐という大筋の部分が変わらない事もあり焼き直し感が否めなかったのも惜しい
ギャングの構成員にはイギー・ポップ演じるカーヴなど曲者もいたけれどキャラの面では見劣りする
加えて残念だったのがギャングの首領ユダが能力を奪うという興奮する展開が呆気ない形で終わってしまった事
オチとして悪い訳ではないんだけどその過程があっさりとし過ぎていてもう少し重厚感があるとより楽しめたんじゃないかと

そして何より個人的に気になったのはアッシュのビジュアル
エリックとの差別化が必要なのは分かるんだけど違いが微弱且つよりショボいメイクになっていたのは何かなぁ…

そんな感じで微妙な部分が多い続編ではあったけど結末の悲劇性やボンデージ、SMプレイなどを交えたエロティックさの強いゴスな映像など良い部分も勿論あった
それだけにもっと独自性を追求してくれていたら1作目同様、名作たりえたかも
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