moku

幻の光のmokuのレビュー・感想・評価

幻の光(1995年製作の映画)
4.5
2回目
2017年3月6日・32

背中
緑の自転車、子どもも手に取る
家事=日々あること
海の音
鈴の音
大阪の下町を走る電車
閉ざされた世界
→都会の大阪が?それとも田舎の能登半島が?
海辺の行進
電車、自転車の方向


☆生の中に死はある
死と生の間を彷徨う者は死に惹かれていき
死はそんな者たちを引き寄せる
お互いに呼応していく
止められるのは生者のみなのだろうか?そもそも果たして止めらることは可能なのだろうか?そしてそれは正しいのだろうか?

「漁に出てると、海に誘われるんだ。遠くの方がきらきら、きらきらと光って。」


☆生者として生きていたゆみ子は次第に死者となった元夫の影に引き寄せられて行くが、しかし再び生者として生きる過程が描かれている。
穏やかに寄り添う現夫の存在、子どもたち、日々の家事、能登の自然、色んなことがゆみ子をこの世界にとどまらせるきっかけになっている。

☆人生に起こること全ての肯定。
若くて幸せな時はもう二度と戻ってこない。
最後のシーンに進むにつれ、あの人と過ごした数年間のことを思い出すととても胸が痛くなる。
それでも生きていくのだ。良いこともあるから。きっと。きっと。


1回目
大学入ってから
2年生か3年生の時?
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