幻の光の作品情報・感想・評価・動画配信

「幻の光」に投稿された感想・評価

監督是枝と女優江角マキコの記念すべきデビュー作。最初のトラウマ:12才の時にお婆ちゃんが突然四国に帰ると言い出して引き止められずそのまま行方不明になったこと。最大のトラウマ:25才の時に愛する夫が幼な子と自分を残して原因不明の鉄道自殺したこと。愛する人2人を亡くした過去の不可解なトラウマに縛られて、再婚後の平穏な日常にも絶えず影がさすゆみ子の心情を再婚先の北陸輪島の港町情景を交差させて映し出す。近所の漁師お婆ちゃんが蟹取って来ること約束して海に出かけ嵐で舟が戻ってこないことで三たびのトラウマに襲われる(夜遅く無事、戻ってきた)。何か説明のつかない幻の光に誘われて刹那的に行動してしまうことが人間にはあると昔漁師だった義父の言葉を聞く。ゆみ子が田舎の葬列について行き、岸辺で燃やす棺に吸い寄せられる一瞬の死の淵の情景など静かな中に人間の不可思議さを散りばめられた情念の映画でした。
森

森の感想・評価

3.8
ずっと見たかったもの。

好き。死の印象を持つものが自然に日常を形作っていたり、この映画の中で生と死は別の物ではなく、境目がないひと続きものとして同時に存在していた。

北村道子さんの衣装が強く印象に残る。ランドセルを背負った子どもを見送るシーンのドレスすごく素敵だったな。

何回も見直したりはしないけど、生きていてふと思い出すことがあるような映画だと思う。
真っ黒な服が真っ黒な画面からぼうっと照らされている。凛々しい横顔の輪郭とは対照的な消えてしまいそうな表情の江角さん。その薄燈をゆっくり、ゆっくりと体に流し込み、チューニングを合わせていく。夫が死んだそのときから連綿とつづく時間を、中断してくるのが、子供と、犬。(あと、子供と寝てるじいちゃんのシーンもあった)繰り返し、繰り返し。

葬式の行列シーンは、クストリッツァの結婚式のシーンのように、どこか真実味を持っていて、なんというか難しい、祝祭性なのか、人間の集まりとしてこれ以上正しいものはない、という感情になった。

何度もここに戻ってこれる映画だと思う。
「時々海の光を追いたくなるよ」

是枝監督の最初の長編にして最高の完成度って評価に納得。まあ海街diary以降の作品しか見たことないんですけど。

ロケハンすごい頑張ったんだなって印象。出てくる場面場面がすごく綺麗。前半の尼崎の下町っぽい雰囲気も、後半の自然に囲まれた田舎も、どっちも癒される。そしてそれを惜しみなく画面に収めてくれる是枝さんに感謝。何枚もスクショしちゃった。

ストーリーはちょい暗め。三ヶ月の子供を持つ若い夫婦。幼馴染がそのまま結婚しましたって感じで仲睦まじいんだけど、ある日夫が突然鉄道自殺。動機がわからぬまま数年が過ぎ、息子が小学生になるくらいの時に再婚して尼崎を離れる。再婚生活も順調かと思われたが、妻はやっぱり彼がなんで死んだのか理解できず…。

見せ過ぎない伝え過ぎないって雰囲気がすごい好き。結局結論出ないままかもだけど、人生そんなもんなのかも。時間は進むばかりだし、どうしようもないことも沢山あるよね。彼女がこれから立ち直って、というか今いる環境で元気に生きられるのか。彼の死は良くも悪くも彼の選択だったわけですし、それを彼女が負い目に感じる必要はないさ。

大好きな作品。
無花果

無花果の感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

広い情景の中で動く光の命たち 穏やかに生きている

邦画が苦手なのは、たぶん目を逸らしたいことが多いから
だけど、だいすきな 自然で素朴で求めすぎない生活を送る人々のローカル感が出てる中国映画、韓国映画と同じだったな
今立ち向かってることに一生懸命して、たまにのんびりして、生活は美しい
邦画も良いかもしれない
ニック

ニックの感想・評価

3.6
難しかったぁ...
一つ一つのシーンが長いし、ストーリーにも乗れなくて途中で飽きてしまいました。考察すれば深い作品のかもしれないけど、自分は理解できませんでした。
yamovie

yamovieの感想・評価

2.5
カラーになり知ってる役者さんも割と居て現代に近づいてると認識
全然集中して見られなかった
Bom

Bomの感想・評価

3.2
たくさん映画を観てらっしゃるからこそ、初めての作品だからこそ真似したくなるシーンっていっぱいある。それでも是枝節は濃かったし、光も綺麗だった。いい題名だったと思う。

2021年初観作品7本目
muscle

muscleの感想・評価

5.0
是枝作品というより合津直枝×中堀正夫作品。田舎の風景ホウ・シャオシェン完コピでそのまま撮ってる中盤があまりにもダレるが浅野忠信出てくるところは全部いい。若すぎて加瀬亮に見えなくもない。あとエロい格好でしがみついてくる江角マキコ。敬語でことばを放り投げあうカップルに憧れる。2度ある警察官が訪ねてくるふとした瞬間の恐ろしさよかった。ガキがスイカ食うショットめちゃくちゃ小津。『落下する夕方』の小津オマージュここからなのか。二人で塗った自転車がくすんでいくってのも『晩春』。宮本輝なのにめちゃくちゃよかったけれど、やっぱり江角マキコのゴツい声はこの役柄に全然似合わない。方言もかなり怪しいし。『落下する夕方』の菅野美穂が消える直前の寂しい笑顔の切り返しが今作でも江角マキコで行われてる。音楽もダサい。ずっとHASAMI groupみたいな画面なので好きなアルバム流しながら観るのがいちばんオッケーだと思う。
真

真の感想・評価

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どこを切り取っても静謐で美しい、ただそこには決して消えない寂しさや諦観の揺らぎが垣間見える 是枝監督の描く家族の中で最も好みだった 日常的ではあるが、どこか夢を見ているような脆さと危うさを抱えて、時々それが言葉になって、ちらちらと光のあたる身体の輪郭だけが浮かぶ そういう美しさ
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