わたぼう

女学生と与太者のわたぼうのレビュー・感想・評価

女学生と与太者(1933年製作の映画)
4.5
柳下美恵さんの伴奏付きサイレント映画上映「ピアノdeフィルム」で鑑賞。

与太者シリーズは戦前の松竹作品で、全部で11作あるらしいが、なかなか完全に見れるフィルムは残ってないそう。

カットの合間の字幕(中間字幕と呼ぶのを初めて知る)がとても読みづらいと上映前に柳下さんからアドバイスあり。事前に字幕をプリントした紙も配布されたが読むとネタバレになるとのことで、簡単な人物設定だけ案内してくれた。

字幕が読みづらいというのはどういうことかと思ったら、書体が長細いアールデコ調で、旧仮名遣いもあったり、短い秒数に対して文字量が多かったりで、なかなか焦った。でも慣れると読めてくる。

与太者3人組(鍵開け師、元ボクサー、絵描き)が、恩師の娘さんを洋裁学校に通わせるべく、看板屋となって奮闘する。かなり面白いし、チャーミングな作品だった。

小津初期作品も彷彿と思ったら、脚本は『突貫小僧』や『非常線の女』など小津とよく組んでる池田忠雄だった。
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