夜空のパンケーキ

ぜんぶ、フィデルのせいの夜空のパンケーキのレビュー・感想・評価

ぜんぶ、フィデルのせい(2006年製作の映画)
3.3
もし両親が熱心な運動家へと陶酔していったとしたら自分はどう思うだろうか?
きっと反発しそんな親への恐れが芽生えるだろう。

主人公の少女アンナの父はチリに誕生したアジェンデ政権の支援者となり、母は中絶自由化の運動へはまっていく。
家には見知らぬ大人たちが出入りし、いつの日か彼らと会話をしてアンナの気持ちも変わっていく。

この映画はかなりチリ政権やその背景に詳しくないと面白みを感じないかもしれない。
ただ日本でも変な宗教や政治運動へ入っていく人は多いわけで他人事ではない。
自分の近くでもしそんな人がいたとしたら止めるだろう。
しかしそういう世界にはまっってしまった人を批判できない自分もいる。

本当に正しいモノとは何か?
それは人それぞれ価値観が違う。
だからこそ認め合わなければいけない。

アンナがラストに見せたその行動はそういう「認め」への第一歩なのかもしれない。