ろく

ディア・ハンターのろくのレビュー・感想・評価

ディア・ハンター(1978年製作の映画)
4.8
4Kリマスター版にて初鑑賞。
これはすごい。戦場そのものの悲惨さより、戦争によって壊された人々の生活・友情・人間関係に重点を置いて、それぞれが丁寧に描かれている。
戦争による喪失感がよく表れていて、大変辛くなる作品でした。見るだけで精神がズタズタです。
序盤の結婚式の馬鹿騒ぎがいやに長いなあと思っていたら、もうその後からの落差が凄まじい。
しっかりと必要な長さの馬鹿騒ぎと鹿狩りを描いていた。
そしてメインの3人はロシア系移民で、生粋のアメリカ人ではないんですよね…。

エンディングの曲も、聴いていて「思い出」とか「楽しかった頃」みたいな、優しい雰囲気を感じる曲で辛かった。
ベトナム語に敢えて字幕がついていないからこそ感じる恐怖や、倫理観がだいぶ狂っているサイゴンの人々の描写も良かったです。
ろく

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