ほのか

ディア・ハンターのほのかのレビュー・感想・評価

ディア・ハンター(1978年製作の映画)
3.9
戦地から生きて帰ってこられたなら。
その先に描くものは戦地を経験する前の自分と
経験した後の自分、赴かなかった友達の間に大きな隔たりがある。

戦争が生む見えない歪みがじわじわと彼らの日常に拡っていく。
どうしたらよかったのか、どうあるべきだったのか、彼らになにができたのか。
答えは、おそらくない。
悲しさも虚しさもあの場で負った全ての傷が、
誰のものでもなく誰かが癒せるものでもなく、
結局彼ら自身のものになってしまうことに
どうしようもなく打ちのめされてしまう。