なっこ

ノッティングヒルの恋人のなっこのレビュー・感想・評価

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)
3.3
何故かずっと見たと思っていた、だからこれは、見なくても良い部類に入るのかもしれない、あらすじ以上のことは起こらない、予告編で十分、なんだったら倍速で。

でも、飛ばしはしなかった。
けれど、全部一気に見る体力はなかった、正直なところ。映画館に行かなくなって、2時間以上座って見続けられるか、不安しかない。

途中、傷心の主人公が映画館へ出掛けて、そこでかかる歌がとても良かった。

“人生にこんな悲しみがあるなんて、誰も教えてくれなかった”

そんな歌詞だった。良い気分のときに見れば大して、気に止めない。でも、なんだかすごく、主人公に共感してしまって、私も一緒に人生の雨を受け止めてしまった気分。
なんでも知ってる大人になったつもりだった。なんでもうまくいくのが大人だと思ってた、でも、大人になっても悲しいことは起こるし、大人だからこそどうにもできないことに立ち尽くす日もある。

この歌が聞けただけで、もう十分良い映画を見たと思った。

どうしても呑み込めないことがあって、でも、呑み込めないなんてとても言えない空気で、呑み込んで私は何も気にしてませんとやり過ごす方がずっと、自分にとってもまわりの他人にとっても良いことだと分かってる。それでも、何か出来るはずだからと、ちょっと抗うきっかけを探してた。抗って、私はちゃんと戦った、出来ることはやったんだと、ちゃんと自分を納得させてあげたかった。

ドラマばかり見てる毎日だけど、やっぱり映画は良いね。なんだろう、何気なく人生を救ってくれる。
心に残るシーンはきっとその都度違うけれど。

ジュリア・ロバーツのプリティウーマンは学生時代に繰り返し見た。ヒュー・グラントのクシャッと笑う笑顔も好き。

この映画と、同僚との仕事終わりの愚痴大会のおかげでここ数日沈んでばかりの心が晴れた。

さあ帰って続きを見よう。

素敵なハッピーエンドが待ってる。
なっこ

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