このレビューはネタバレを含みます
もう15年くらいエミネム好きなのに見てなかった映画。英語圏の人に「エミネム好き」って言うと、必ず「マジ?」ってドン引きされた後「8mile見た?」って聞かれるので8度目の正直で見てみた。
普通におもしろかった。
内容はほぼラップバトルで、ビッチだのフ○○クだの言ってるだけだけど、こうして日々の不満をリズムに乗せて盛り上がるのは文化だなと。相手の痛いところを突いて正確にダメージ入れるところは、殴らないボクシングだなと思った。だからパンチラインっていうのか!!と勝手に納得。(違うかも)
ヒップホップが好きなので、ラップバトルはどれだけ見ても飽きなかった。特にエミネムのラップが最強。昔からなんでエミネムのラップはこんなに最高なんだろうか?声質?ライム?ってずっと考えてたけど、今回もそれは分からず…なんかもう次元が違うのよね…
貧しい生活に苦しみながらも、トレーラーハウスとかバスの中でちっちゃい紙にびっっっしり歌詞?を書いてるの見て、ぐっときてしまった。
そんな彼を天才だと信じて支える仲間も良い。あの仲間同士でやる、パンパンぐっ🤝みたいな握手、いつかやりたい。
最後はライバルに一発かまし、英雄となった主人公だけど、レコード会社から声がかかるとか裏切られた彼女が戻ってくるとか俺は英雄だーってハメ外して遊ぶとかの展開が一切なく、やりたいことをやるって言って黙々と仕事に戻っていった後ろ姿はマジでかっこよかった。不器用な男の背中に、昭和のエモさを感じた…。
同時に、才能はあるのに、日々の生活に追われてこうして荒れた街に才能を食い殺されていく人もいっぱいいるんだろうな…と思うと閉塞感みたいなものも感じて切なくなった。
派手さはないけどいい映画でした。
蛇足だけど、中学からずっとLose Yourself歌いたくて練習してるのに、未だに「ママスパゲッティ」しか歌えない。
歌いたい……。