しばいぬたろう

パーフェクト・ストレンジャーのしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

『パーフェクト・ストレンジャー』('07)
Perfect Stranger / イギリス、アメリカ合衆国 / 英語

ハル・ベリーは本作のような作品が好きな傾向があり、「サスペンス展開で、後半どっきりネタバレアウト」作品での主演が多いと思う。
本作もそのようなサスペンス映画であり、ネタバレ禁止作品だ。


女性記者ロウィーナ・プライスは上院議員のスキャンダルを暴くも、権力と圧力によって記事をつぶされ、怒ったロウィーナは新聞社は辞めてしまう。
ロウィーナは地下鉄で幼馴染のグレースと再会し、彼女から大企業の社長であるハリソン・ヒルに遊ばれたということを告発する。
数日後、グレースは遺体で発見され、ロウィーナはグレースを殺した犯人がハリソンと睨む。
 
ハリソン・ヒルを調査して暴露記事を書くことをグレースに頼まれていたロウィーナは、派遣社員としてハリソンの会社に潜入する。
元同僚であるパソコン関係に強いマイルズの力を借りて調査を進める中で、ハリソンの不倫スキャンダルを徐々に暴いていくロウィーナ。


ブルース・ウィリスにジョヴァンニ・リビシという、裏の顔がありそうなタイプの面々がサスペンスに深みをもたせ、ハリソンの秘書の美女たちの争いも見ものだ。
しかし、それらと全く関連のないラストの展開は残念だ。

誰もが新しい物語展開は良かったが、特に意外性のないラストで、しかも単に怪しいだけの人が多すぎて、捻った展開は特になかった。
それなら二重人格設定にしていく方が、回収系の展開を入れることができ、より面白い物語になった気がする。

序盤の「正義の新聞記者」設定(自分的には他人の粗探し大好き人間にしか見えなかったが)から、私利私欲の犯罪者へと変貌してしまう点は割と嫌いではない。
しかし本作では、主人公に共感もできないし、嫌いなタイプでしかないため、不発に終わってしまった。

物語は全体的に女たちに振り回されたブルース・ウィリス物語でした。
しばいぬたろう

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