歌代

あの頃ペニー・レインとの歌代のレビュー・感想・評価

あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)
3.7
現実の時間と、夢のようなバンドワゴンの時間
その体感の差がさらっと描かれてるんだけどそれがものすごく変わったバランス感覚で素晴らしい。
でもわかる、その感じ。ちょっと身につまされちゃった。

青春の痛み、親の想い、美化されがちなバンドマンの身勝手さの犠牲となってしまうグルーピー。
主人公ウィリアムはバンドへの愛とグルーピー・ペニーレインへの恋心の間で葛藤する。

青春に対して、意外と答えをだしてない映画に思えました。それが故に観客それぞれが自分の青春と重ねて想いを寄せるのではないでしょうか。

さらに評論家とバンドの関係性とか、かなり要素が多い映画なので実は情報量多いのかも。
40分長い特別編集版ではどういう時間感覚を持って描くのかが非常に気になります。

全員の想いが見事に一方通行なのがとても青春映画らしくて素晴らしい。
自分勝手なことに無自覚なバンドマンを表現する台詞回しに爆笑。
「(自分の言ったことを覚えてないメンバーに)要は自分が見えてないってことさ。
…え、俺そんなこと言った?」
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