ブラックユーモアホフマン

水の娘のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

水の娘(1924年製作の映画)
4.8
いやールノワールの映画はやっぱりどうも好きだなぁー。なんでかなぁ。

ショットが強い。隙がない。それまでの映画史の集積でもあり、それがその後の映画史も想起させる。古びなさ。

関係ないけど、サイレント映画って後から振り返ってみるとサイレントだったかトーキーだったか分からなくなることがある。
白黒映画もカラーだった気がしてくる。人の記憶の曖昧さ。というか、優れた映画に形式の壁はないのか。

すごいシビアな話。1924年からもう映画はこんなに人生のシビアな部分を取り上げて物語化していたのかと、古い映画を観るたびに驚かされる。

【一番好きなシーン】
最初の運河のシーン。
火を放たれるシーン。
そして悪夢のシーン。
悪夢のシーンはありとあらゆる映像マジックが使われてて凄かった。リュミエール、メリエスのベストアルバムみたいだった。
デビュー作だからか、ルノワールが腕ぶん回してる感じが伝わってきた。